障害児子どもまつり

子どもまつりの紹介

障害児子どもまつりのあゆみ

1.はじまり
=国際児童年記念子どもまつり・ひまわり広場から生まれました=
 1979年国際児童年を記念して開かれた子どもまつりの実行委員会からのよびかけで精神薄弱者育成会(育成会)・心身障害児(者)父母の会(父母の会)・すべての障害児に豊かな教育を実現させる会(実現させる会)など数団体、個人、ボランティアが参加し、ひまわり広場(障害児を中心とした広場)を担当し数百人の参加で成功しました。(広場長:小沢康弘<育成会>、副広場長:橋本<父母の会>、藤井<実現させる会>)
 ひまわり広場・まとめの会議では「ねたきりのわが子があんなに目を輝かせて、紙を破ろうとするとは…」(親)、「土曜保育、日曜教室の交流の場になった。(親、ボランティア)、「学校でも春まつり、秋まつりをやる自信が出来た。」(指導者)、「健常児も来てすごく楽しそうであった。」、「教育内容を創造する意味で勉強になった。」(指導者)。「今の子どもには、自然も、地域に子ども集団もなく子育ては大変だ。そのことは障害を持つ子には集中的である。」、「県下各地での取り組みのきっかけになりそうだ。地域に帰ったら関係者に声を掛けたい。」、「今回のように健常児中心のまつりなどの行事に積極的に参加することも重要だけれど、同じ課題(近い課題)を持つ子、障害を持つ子を中心とした行事(子どもまつり)も必要なのではないか。」などの声がだされ、次のようにまとめられました。

*  子どもまつり・ひまわり広場は続けて担当し、健常児との交流の場としても発展するよう努力しよう。(国際児童年記念子どもまつりは1回だけでその後開かれていません。)
*  国際障害者年も近い。障害児を中心として健常児も参加できる障害児子どもまつりを開こう。そのために、ひまわり広場を担当した団体、個人、ボランティアで準備会を結成しよう。

2.第1回障害児子どもまつりへ
第1回障害児子どもまつり実行委員会、プレ国際障害者年行事として取り組みを始める。日本の教育にとって歴史的ないわゆる79義務制(制度上日本の義務教育が完成)と国際障害者年のはじまりとで障害児教育への関心が高まっていった背景のもと進んでいきました。
そして迎えた第1回障害児子どもまつりは「みつけだそう 遊ぶたのしさを 手をつなごう ぼくらはみんな友達だ」をテーマにして開かれました。
○と  き    1980年6月1日
○ところ    広島市立大手町中学校
※  大手町中学校は吉島中学校として移転、跡地は市立養護学校開校の予定地とされていました。『養護学校づくりは箱づくりではない。民主的な地域づくりである。』との声(願い)、さらには、新しい市立養護学校がこれからの広島の障害児教育の中心になるであろう(なって欲しい)ことから大手町中学校にお願いすることになりました。
以後の主会場は次の通りです。
◆第2回(1981年度)  大手町中学校
◆第3回(1982年度)  国泰寺中学校←市立養護の工事のため
◆第4回(1983年度)  市立広島養護学校(開校と同時に)
◆第5回(1984年度)      〃
◆第6回(1985年度)      〃
◆第7回(1986年度)      〃
◆第8回(1987年度)      〃
◆第9回(1988年度)      〃
◆第10回(1989年度)      〃
*10周年記念コンサートを国際会議場・フェニックスホールで行う。
◆第11回(1990年度)      〃
◆第12回(1991年度)      〃
◆第13回(1992年度)      〃
*子どもコンサートを青少年センターで行う。(学校五日制が始まる)
◆第14回(1993年度) 市立尾長小学校(市立養護高等部の工事のため)
*子どもコンサートは、アステールプラザ大ホールで。
◆第15回(1994年度) 市立広島養護学校  コンサート=厚生年金会館ホール
◆第16回(1995年度) 市立広島養護学校  コンサート=フェニックスホール
◆第17回(1996年度) 市立広島養護学校  コンサート=東区民文化センター
◆第18回(1997年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
◆第19回(1998年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター 
◆第20回(1999年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
*20周年記念講演会を広島市社会福祉センターで行う。
◆第21回(2000年度) 市立広島養護学校
◆第22回(2001年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
◆第23回(2002年度) 市立広島養護学校 コンサート=西区民文化センター
◆第24回(2003年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
◆第25回(2004年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
◆第26回(2005年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
◆第27回(2006年度) 市立広島養護学校 コンサート=南区民文化センター
◆第28回(2007年度) 市立広島特別支援学校 コンサート=南区民文化センター
◆第29回(2008年度) 市立広島特別支援学校
◆第30回(2009年度) 市立広島特別支援学校
◆第31回(2010年度) 市立広島特別支援学校
◆第32回(2011年度) 市立広島特別支援学校
◆第33回(2012年度) 市立広島特別支援学校(南区出島に移転)
◆第34回(2013年度) 市立広島特別支援学校
◆第35回(2014年度) 市立広島特別支援学校
◆第36回(2015年度) 市立広島特別支援学校
◆第37回(2016年度) 市立広島特別支援学校
◆第38回(2017年度) 市立広島特別支援学校
◆第39回(2018年度) 市立広島特別支援学校

○役 員
名誉会長に広島市長、
顧問に広島市教育長、広島市健康福祉局長、
会長に育成会会長、
副会長に育成会副会長、父母の会会長、学者関係代表、施設学校関係代表
という構成です。
実行委員長は第Ⅰ回から第13回まで小沢康弘がつとめました。しかし小沢氏の死去に伴い第14回以降は、実行委員会に参加の団体、個人の持ち回りでつとめています。 第39回は、広島市心身障害児者父母の会の下岡信明さんがつとめています。

3.内容のとりくみと成果
「子どもまつり」の内容を中心となって支えてきた力は以下のようになります。
・保育士、教職員など教育関係者
  通園施設の保育士、障害児学校、障害児学級の教職員集団
・父母
  ○障害児学校、障害児学級の保護者のグループ
  ○地域の土曜保育、日曜教室などの父母グループ
・広島市民間教育サークル協議会
  例えば、音楽教育の会、学校体育研究同志会、科学教育研究協議会など
・ボランティア
 ○大学、専門学校
    例えば、各大学や専門学校のボランティアサークルなど
 ○高校、中学のボランティア
 ○地域のボランティア
    広島市ボランティアセンターのボランティアや地域で活躍しているボランティアの参加で内容の創造、交流が深まってきました。
・各種文化団体
  例えば、マツダニューサウンズ、人形劇団なかよし、体育同志会広島県支部など
以上のような力に支えられて運営されてきた「子どもまつり」の中身は、地域の学校、学級に持ち帰られ実践に生かされたり、障害児学校の各種の「まつり」を生み出したり、各地域での「ミニ子どもまつり」を起こすきっかけとなり、障害児を取り巻く地域づくりにも貢献しています。
第13回(1992年度)には学校週五日制の開始にともない、実行委員会として「五日制を考える懇談会」を呼びかけ、それを契機にして各地で障害児の第2土曜日を豊かにする取り組みが生まれました。

4.財政面(主なもの)
*参加協力費     参加者から任意でお願いしています。
*市からの補助金
*後援団体からの助成金
*募金          このまつりに賛同する個人、団体からいただいています。
*広告代、物品販売などの雑収入

5.協力団体
後援団体でみると、第1回では広島市教育委員会、広島県社会福祉協議会、広島市社会福祉協議会など11団体でしたが、昨年の第39回は25団体でした。

© Copyright 2015 障害児子どもまつり実行委員会

inserted by FC2 system